プロペシアは、フィナステリドを主成分とするAGA(男性型脱毛症)や薄毛の治療薬です。世界中で広く使用されており、最も一般的な治療薬の一つと言えます。
この薬は、効果や副作用、服用方法、注意点などが細かく定められているため、AGAや薄毛に悩む方にとって非常に有用です。
プロペシアの概要
開発と販売
プロペシアはアメリカで開発され、日本では2015年12月に販売が開始されました。現在、60カ国以上で使用されており、日本国内でも13,000以上の医療機関で取り扱われています。
主成分
プロペシアの主成分はフィナステリドで、もともとは前立腺肥大症や前立腺がんの治療薬として開発されました。
しかし、投与された患者に発毛や抜け毛の減少が見られたことから、薄毛治療薬としての開発が進みました。
AGAへの効果
作用の仕組み: プロペシアは、AGAを引き起こす原因となる5αリダクターゼに作用します。
AGAは、男性ホルモン「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン(DHT)」という物質に変化することで進行します。
このDHTが脱毛因子を増加させ、髪の成長を妨げます。プロペシアは、このDHTの生成を抑制することにより、AGAの進行を防ぎます。
プロペシアを服用してから効果を感じるまで、通常は3ヶ月から半年ほどかかります。
そのため、効果が現れるまで継続して服用を続けることが大切です。
へアサイクル
髪の毛の成長は「成長期」「退行期」「休止期」の3つ周期で進行します。
成長期(約2~6年)
新しく生えてきた髪の毛は、まず産毛のような状態から発毛し、徐々に太くなります。その後、2~6年の間に毛母細胞が分裂を繰り返し、1ヶ月で約1cm程度の髪が成長します。
退行期(約2週間)
毛母細胞の活動が次第に弱まり、毛球部が縮小を始め、約2~3週間後には髪の成長が完全に止まります。
休止期(約3~4ヶ月)
髪の成長が完全に停止した状態で、約3~4ヶ月間毛根に留まります。この期間中、髪の毛は長さや太さに変化はありません。
ヘアサイクルの乱れの原因
ヘアサイクルのうち、成長期は通常2~6年続き、その後約1ヶ月かけて脱毛が行われますが、成長期が短縮されると、髪が十分に成長せずに脱毛してしまうことがあります。
このようなヘアサイクルの乱れの主な原因は、AGAに関与するDHTの作用によるものです。
プロペシアの服用方法
服用方法: プロペシアは、1日1回1錠を服用します。服用のタイミングに特に決まりはありませんが、毎日同じ時間帯に服用することをおすすめします。
プロペシアはおよそ24時間作用するため、服用時間をずらすと効果が薄れることがあります。
飲み忘れた場合: 飲み忘れた場合は、決して1回で2錠服用せず、次の日に通常通り1錠を服用します。
アルコールとの併用: プロペシアは主に肝臓で分解されるため、アルコールを同時に摂取すると肝臓に負担がかかります。特に、アルコールを摂取した後に服用するのは避けましょう。
初期脱毛について
プロペシアを服用し始めてから1〜3ヶ月程度で、初期脱毛と呼ばれる現象が起こることがあります。
これは、ヘアサイクルが乱れた状態から正常に戻る過程で生じるもので、プロペシアが効果を発揮し始めている証拠です。多くの人がこの段階で抜け毛が増えるため、驚いて服用を中止してしまうことがありますが、続けて服用することが重要です。
服用中の注意点
献血
プロペシアを服用している場合、血液中にフィナステリドが含まれているため、献血はできません。服用を1ヶ月前に中止すれば献血が可能になります。
妊娠中の女性
妊婦がプロペシアに触れることは避けるべきです。
特に妊娠初期に男児の生殖器の発育に影響を与える可能性があるため、使用する際には注意が必要です。
よくある質問
プロペシア単独で効果があるか?
プロペシアだけでも効果はありますが、ミノキシジルを併用することで、より高い効果が得られることが期待できます。
ミノキシジルは血行を促進し、発毛を助ける効果があり、プロペシアと併せて使用することで、抜け毛抑制と発毛促進の両方を実現できます。
服用してもすぐに効果が現れないのはなぜか?
プロペシアは即効性がないため、効果が現れるまでに時間がかかります。通常は3ヶ月から半年で抜け毛の減少や改善が感じられることが多いため、継続して服用することが大切です。
プロペシアが原因で奇形児が生まれることはあるか?
現在、プロペシアの服用によって奇形児が生まれた事例は報告されていませんが、妊婦がプロペシアに触れることは避けるべきです。
副作用とリスク
ポストフィナステリド症候群: これは、プロペシアの服用を中止しても副作用が続く状態を指します。
発症の原因は解明されていないため、症状が続く場合は医師に相談することが重要です。
プロペシアの価格と保険適用
プロペシアは、AGA治療薬としての位置づけにより、保険が適用されません。そのため、治療費は全額自己負担となります。
また、プロペシアには0.2mgと1mgの2種類があり、1mgの方が一般的に処方されます。
まとめ
プロペシアは、AGAや薄毛の進行を抑制する効果的な治療薬であり、フィナステリドを主成分としているため、一定の期間服用し続けることが大切です。
効果が現れるまでに数ヶ月かかることがありますが、継続的に使用することでほとんどの患者に効果が現れます。
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