ミノキシジルは、広く普及しているAGA治療薬です。
市販でもミノキシジル5%の外用薬であれば、購入できる治療薬となります。
今回はミノキシジルの作用機序や効果、副作用や注意点などについて、詳しく解説いたします。
- ミノキシジルとは
- ミノキシジルの内服薬と外用薬の違い
- 内服薬(タブレット)は効果が高い分副作用のリスクも高い
- 外用薬は厚生労働省に承認されており内服薬は未承認
- ミノキシジルの使用方法
- 初期脱毛について
- ミノキシジルを使用できない人
- 市販の外用薬は濃度5%までしか購入できません
- 効果を感じはじめるまでに半年ほどかかります
- アルコールと同時に摂取しないようにしましょう
- ミノキシジルと併用するさらに効果がでる薄毛治療法
- 個人輸入で手に入れる方法
ミノキシジルとは
薄毛治療に用いられる、ミノキシジルについて詳しくご説明いたします。
もともとは高血圧治療の薬
ミノキシジルは、血管を拡張させる作用があるため、もともとは高血圧の治療に用いられていました。
ミノキシジルを投与された患者に、多毛の症状が現れたことから、発毛剤としての治験が開始されたのです。
現在では、プロペシア・フィナステリド・ザガーロと並ぶ、代表的なAGA治療薬として普及しています。また、女性の薄毛治療にも用いられています。
血流を改善して発毛を促進する
ミノキシジルは、血管を広げる作用があるため、血流が良くなります。
血流が良くなると、毛細血管までしっかりと栄養を届けることができ、髪の毛に必要な栄養素が行き渡ります。
さらに、毛母細胞を活性化させるため、発毛効果が期待できるのです。
内服薬と外用薬がある
ミノキシジルには、内服薬と外用薬があります。内服薬は、一般的にはミノキシジルタブレット(ミノタブ)と呼ばれており、外用薬はドラッグストアや薬局などの市販で購入することが可能です。
患者様の頭髪の状態や健康状態を確認した上で、飲み薬または塗り薬のどちらが適しているかを医師が判断し、処方いたします。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルの内服薬・外用薬は、基本的には成分が同じのため、現れる効果に違いはほとんどありません。
ミノキシジルは効果を感じられるまでに4〜6ヶ月ほど時間がかかるので、それより早い段階で効果の有無を決めるのは時期尚早と言えるでしょう。
特に頭頂部は他の部位と比べて血管が少なく、薄毛の原因となる血行不良が改善されにくいため、半年服用を続けても効果を感じられないこともあります。
血管を広げ血流をスムーズにする
ミノキシジルには、血管を拡張させる働きがあります。血管が広がることで、血流が良くなり、髪の毛に必要な栄養素や酸素を行き渡らせることができるのです。
この作用によって、AGAだけでなく、ほとんどの脱毛症に効果が期待できると考えられています。
効果を感じるのは3ヶ月〜半年後
ミノキシジルは、使用後すぐに効果がみられる薬ではありません。早い方で3ヶ月ほど、一般的には半年程度経ってから、効果がみられることが多いです。
治療を開始してから、なかなか効果を感じないからといって、自己判断で治療を中断するのは避けましょう。AGA治療は、継続することがもっとも重要です。
ミノキシジルの内服薬と外用薬の違い
ミノキシジルの内服薬と外用薬は、基本的には同じ成分が使用されているため、効果に違いはほとんどありません。
しかし、体内(血管)から成分が作用するか、体外(皮膚)から成分が作用するかによって、効果の現れ方には違いがあります。
ミノキシジルの内服薬・外用薬の違いについてみていきましょう。
内服薬(タブレット)は効果が高い分副作用のリスクも高い
ミノキシジルの内服薬は、体内から成分を取り入れるため吸収率が高く、効果もその分高まると考えられています。
ただし、高い効果が見込まれる分、副作用の生じるリスクも高まるのです。
そのため、ミノキシジルの内服薬は、必ず医師の診察・処方の上で服用するようにしてください。
外用薬は厚生労働省に承認されており内服薬は未承認
ミノキシジルの外用薬は、厚生労働省に承認されており、市販でも購入ができます。
それに対し、ミノキシジルの内服薬は、日本では承認されていません。ミノキシジルは、血管を拡張して血流を良くする働きがありますが、その分心臓に負担がかかってしまいます。
心タンポナーデや狭心症などにつながる可能性があり、副作用のリスクが高いため、日本では承認されていないのです。
しかし、ミノキシジルの内服薬が、AGA治療に高い効果を期待できることも事実のため、医師の判断によって、処方しているクリニックもあります。
ミノキシジルの内服薬は、使用すること自体が悪いのではなく、医師の診断や処方なしに使用することが危険なのです。
そのため、ミノキシジルの内服薬を、個人輸入の通販サイトなどで購入するのは避けましょう。
ミノキシジルの内服薬は、必ずクリニックで医師の診察・処方を受け、正しく使用するようにしてください。
ミノキシジルの使用方法
ミノキシジルの使用方法についてご説明します。
【内服薬】飲み方・飲み合わせ
ミノキシジルの内服薬は、2.5mg・5mg・10mgの3種類があります。 基本的には、はじめに2.5mgを処方されることが多いですが、副作用の観点から、まずは2.5mgを半分に割って服用してみるほうが良いでしょう。
半分に割ったミノキシジルの錠剤を、1日1粒(1/2錠)ずつ飲んでいき、経過を確認します。
なお、ミノキシジルの服用方法については、患者様の頭髪の状態やお身体の健康状態を確認した上で、医師が判断いたしますので、まずは当院までご相談にいらしてください。
なお、ミノキシジルの内服薬は、血圧を下げてしまう可能性があるため、降圧剤との併用は禁忌となります。
【外用薬】塗り方
ミノキシジルの外用薬は、基本的には1日2回塗布していただきます。頭頂部・生え際のM字部分など、抜け毛が気になる部位に塗り、軽く頭皮マッサージするのが良いでしょう。
入浴後は血行が良くなっているため、ミノキシジルを塗布するのにも良いタイミングといえます。
ミノキシジルの副作用
ミノキシジルの主な副作用についてお伝えいたします。
【内服薬】
・動悸
・息切れ
・むくみ
・体重の増加
・頭痛
・めまい
・肝機能障害
・初期脱毛
・全身の体毛増加
ミノキシジルの内服薬には、上記のような副作用のリスクが挙げられます。
心臓への負担が大きくなる可能性があるため、ミノキシジルの内服薬を使用する場合は、少量ずつ様子をみながら服用するようにしましょう。
なお、ミノキシジルの内服薬は、厚生労働省に承認されていないため、日本語の添付文書はありません。
初期脱毛について
ミノキシジルを使用してしばらくすると、抜け毛が増えることがあります。これを初期脱毛といいますが、古い髪の毛を新しい髪の毛が押し出し、ヘアサイクルが正常に戻る過程で起こる症状のため、過度なご心配は必要ありません。
初期脱毛は、基本的には2週間程度で落ち着いていきます。
ミノキシジルを使用できない人
・低血圧の方
・高血圧の方
・心臓疾患をお持ちの方
・甲状腺機能障害をお持ちの方
・高齢で持病があり通院している方
・妊娠中や授乳中の方
上記に当てはまる方は、ミノキシジルを使用できない場合があります。
市販の外用薬は濃度5%までしか購入できません
ミノキシジルが含まれた外用薬は、ドラッグストアや薬局などの市販でも購入可能です。
しかし、市販の場合は、濃度5%までしか購入できません。
ミノキシジルを濃度を上げると効果は絶大ですが、市販ではミノキシジル濃度5%以下までしか購入できないため、ミノキシジル6%以上は個人輸入で入手することになります。
効果を感じはじめるまでに半年ほどかかります
ミノキシジルは、すぐに効果を実感できる薬ではありません。
薄毛の進行具合にもよりますが、早くても3ヶ月ほど、平均的には半年ほどで、効果を感じ始めることが多いです。
そのため、すぐに効果がみられないからといって、使用を中断するのではなく、最低でも半年程度はミノキシジルの使用を継続するようにしてください。
アルコールと同時に摂取しないようにしましょう
ミノキシジル使用時には、アルコールを摂取しないようにしましょう。
一時的に血圧が下がりすぎる可能性があります。
ミノキシジルと併用するさらに効果がでる薄毛治療法
薄毛治療に用いられる、ミノキシジルと併用するとさらに効果がある治療薬についてご説明します。
【男性】プロペシア
プロペシアは、もっともスタンダードなAGA治療薬といえます。
世界で初めてAGA治療薬として承認され、60ヶ国以上で用いられています。
服用してから3ヶ月〜半年ほどで効果を感じることが多いです。
ミノキシジルと併用することで、より高い治療効果が見込まれます。
【男性】フィナステリド
フィナステリドは、プロペシアの後発品(ジェネリック医薬品)です。基本的にはプロペシアとほとんど同じ効果が見込まれます。
AGA治療の費用を抑えたい方におすすめです。
【男性】ザガーロ
ザガーロはプロペシアに次ぐAGA治療薬といわれています。プロペシアでは効果がないタイプのAGAに対しても、効果が期待できるという特徴があります。
効果を実感するのは、服用開始から、半年〜1年ほど経ってからのことが多いです。
【女性】パントガール
パントガールは、髪の毛の育成に効果が認められた、世界ではじめての女性用薄毛治療薬です。安全性も高く、服用した多くの女性に発毛効果がみられています。
【女性】ルグゼバイブ
ルグゼバイブは、パントガールに馬プラセンタをはじめとする、美容成分を加えたサプリメントです。
女性の薄毛だけでなく、美肌にも効果が期待できます。
個人輸入で手に入れる方法
個人輸入できるAGA治療薬には主にフィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルが配合された薬などが簡単に手に入れることができ、今や個人輸入で購入するのが安価で経済的な方法となります。
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