ハゲの原因のほとんどがAGA(男性型脱毛症)になります。
AGAは、成人男性の約3人に1人が抱える男性ホルモンや遺伝によってハゲる進行性の疾患ですので、早期の治療を行わないとどんどん頭がハゲてしまいます。
症状は、生え際や頭頂部のどちらか一方、または、双方の抜け毛やハゲが徐々に進行していき、最終的には前頭部から頭頂部の髪が生えなくなってしまいます。
早いと未成年でも発症する可能性があり、放置するとどんどん症状が進行してしまうため、髪の毛が薄くなり始めたタイミングで正しい治療方法を行う必要があります。
AGAの原因
ハゲの改善をする為に、まずは、原因を知っておくことが重要です。
なぜ、髪の毛がハゲてしまうのかを、みていきます。
AGAになると、ヘアサイクルの乱れていき、成長期が数か月~1年程度と徐々に短くなり、ハゲが進行します。
原因1 男性ホルモン
男性ホルモンにはいくつか種類があり、そのすべてがハゲに影響しているわけではありません。
例えば、男性ホルモンの代表格テストステロンは、筋肉や骨の成長促進や精神面にもポジティブな影響をもたらします。
しかし、このテストステロンが、5α-リダクターゼという酵素と結びつくと、「ジヒドロテストステロン(DHT)」が生成されます。
このDHTが、髪の成長を妨げて抜け毛を誘発し、ハゲを進行させます。
原因2 遺伝
ハゲの原因として、「遺伝」でハゲる場合もあります。
実際に遺伝が影響することは、医学的にも報告されています。
もし、身内にハゲている人がいれば、その性質を受け継いでしまいます。
遺伝的要因として5α-リダクターゼの活性の強弱、脱毛を誘導するTGF-βやジヒドロテストステロンの感受性の強弱などが考えられます。
AGAは男性の場合、母系のX染色体の影響を受けやすく、母方の家系にハゲている人がいると遺伝を90%の確率でハゲを引き継ぎます。
原因3ヘアサイクルの乱れ
ヘアサイクルには、「成長期」→「退行期」→「休止期」があり、中でも成長期は一番長く2~6年間かけて成長していきます。
しかし、ヘアサイクルが乱れると、この成長期が数カ月~1年程に短縮され、髪の毛が十分な太さと長さに成長しきらないまま抜け落ちてしまいます。
もし、髪の毛が産毛のように細く短いようであれば、ヘアサイクルに乱れが生じている可能性があります。
ハゲる6つの悪い生活習慣
日々の食生活や睡眠、ストレスなどの生活習慣も、髪の健康に影響しています。
ハゲを防ぐためにも、健康的な生活を心がけることが必須です。
下記の6つの習慣がないか、日頃の生活を見返してみましょう。
栄養の偏った食事
高カロリーな食べ物を食べる機会が多いと、皮脂の過剰分泌や血行悪化、栄養バランスの偏りを招きハゲになるリスクが高まります。
また、血行悪化によって体の末端まで栄養が届きにくくなり、髪の成長や頭皮のターンオーバーにも悪影響がでます。 さらに皮脂が過剰分泌されると、毛穴詰まり、臭い、脂性フケなど頭皮の状態を悪化させ、ハゲが進行します。
喫煙
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させるため、血行不良を引き起こします。
毛根の血行が悪くなると、頭皮に十分な栄養が運ばれなくなり、髪の成長を妨げてしまいます。
また、喫煙者は非喫煙者よりハゲの原因であるDHTの濃度が高いことが、海外の研究によって報告されています。
過度な飲酒
アルコールの分解には、ミネラル「亜鉛」が必要です。
ただ、このミネラルは、育毛にも欠かせない成分でもあり、多量に飲酒をすると髪へ運ばれる分が足りなくなってしまいます。
また、アルコールを過度に摂取すると体内にDHTが溜まり、ハゲを促進させる可能性があります。
運動不足
運動不足は、血行不良や身体の代謝機能の低下を招き、髪の毛の成長の妨げとなります。
適度な運動で血行が良くなれば、毛母細胞が活性化して毛髪の発育も改善します。
運動と言っても激しい有酸素運動をしなければならないというわけではありません。
運動不足の方は、簡単なストレッチやウォーキングから始めてみましょう。
睡眠不足
髪の毛を成長させるホルモンは睡眠開始から3時間以内のノンレム睡眠時が1番多いとされています。
睡眠不足によって体内時計が狂うと、ホルモンが減少して髪のもととなるたんぱく質が作られにくくなってしまいます。
厚生労働省の健康づくりのための睡眠方針では、必要な睡眠時間は6時間以上8時間未満とされています。
ストレス過多
ストレスを受けると、自律神経が乱れて血管収縮が起こり、血行不良が生じます。
飲酒喫煙と同様、血流が滞ると髪の成長に悪影響を与える可能性があります。
また、過度なストレスは円形に髪の毛が抜けてしまう円形脱毛症を引き起こすとされています。
ハゲの予防対策として取り入れたい食べ物
タンパク質
たんぱく質は、アミノ酸が多数結合した高分子化合物で、筋肉や臓器など体を構成する要素として非常に重要なものです。
また、それだけでなく、たんぱく質は、アミノ酸の組み合わせや種類、量などの違いによって形状や働きが異なり、酵素やホルモン、免疫物質としてさまざまな機能を担っています。
ビタミン
ビタミンは、エネルギー産生栄養素である糖質・脂質・タンパク質の代謝を円滑に進めて潤滑油のような働きをする栄養素です。
体に必要な量はわずかですが、体内でビタミンを合成できないあるいは必要量を合成できないため、食品から摂取しなければいけません。
食品に含まれているビタミンはさまざまです。
亜鉛
亜鉛は、体に必要不可欠な微量ミネラルの一つで、筋肉、骨、皮膚、肝臓、脳、腎臓、毛髪、消化管や膵臓などさまざまな組織に存在し、酵素の働きを助けて体の機能を維持する作用や、DNAやタンパク質の合成といった細胞を新しくつくる作用などに関与しています。
ハゲ改善に効果的なAGA治療
AGAによるハゲを改善する為には、「生活習慣の見直し」と「AGA治療」の2つアプローチが効果的です。
また、AGAに有効な治療法は下記の通りです。
内服薬
AGA治療の内服薬は複数の種類があり、それぞれ効果が異なります。
成分にはハゲの原因であるDHTの発生を抑える効果のあるフェナステリドやデュタステリド、血流を促し髪に必要な栄養を与えるミノキシジルが含まれています。
副作用がある為、治療を検討している方は事前に確認するようにしましょう。
プロペシア
主成分:フィナステリド
効果 :5αリダクターゼII型を抑制
副作用:胃部不快感/性欲減退/勃起不全/肝機能障害など
プロペシアとは、一般名フィナステリドと呼ばれ米国メルク社が開発した世界で初めての1日1回1錠の内服による男性型脱毛症用薬(AGA治療薬)で、現在すでに世界60カ国以上で承認されています。
尚、服用には医師による処方箋が必要です。日本では、当時万有製薬株式会社(現:MSD株式会社)が2005年10月11日に製造販売承認を取得し、2005年12月14日より発売開始されました。
2021年7月よりMSDの分社化により製造販売元はオルガノン株式会社となっています。このお薬は薬価の無い薬価基準未収載薬である為、どこの医療機関に行っても健康保険適用外となり治療費は全額自費となります。
有効成分は「フィナステリド」、製剤名は「フィナステリド錠」、販売名である「プロペシア」はオルガノン株式会社の所有する商標登録名です。
また、国内では特許も満了を迎え、既に様々な製薬会社から厚労省から承認を得た正規ジェネリックとしてフィナステリド錠も発売開始されています。
プロペシアのジェネリック医薬品
主成分:フィナステリド
効果 :5αリダクターゼII型を抑制
副作用:胃部不快感/性欲減退/勃起不全/肝機能障害など
フィナステリドとは、オルガノン株式会社(2021年7月にMSDから移管)が販売する男性型脱毛症(AGA)治療薬のプロペシア錠(先発医薬品)とプロペシアのジェネリックであるフィナステリド錠(後発医薬品)の有効成分です。
また、国内では未承認ですが海外では100ヵ国以上で承認されている良性前立腺肥大症(BPH)の治療薬「Proscar(プロスカー)5mg」の有効成分でもあります。
フィナステリドを有効成分とする医薬品は5α還元酵素Ⅱ型阻害薬に分類され、AGA及びBPHの要因であるDHT(ジヒドロテステステロン)の生成に必要不可欠な5α還元酵素を阻害することでDHTの生成を抑制させ各々の疾患を改善させる効果があります。
つまり、AGA治療目的でフィナステリドを服用している人は、同時にBPH(前立腺肥大症)の予防にもなります。
ザガーロ
主成分:デュタステリド
効果 :5αリダクターゼI型・II型を抑制
副作用:胃部不快感/性欲減退/勃起不全/肝機能障害など
ザガーロとはイギリスに本社を置くグラクソ・スミスクライン株式会社(GSK)が開発した「デュタステリド」を有効成分とする男性型脱毛症(AGA)治療薬です。日本では、2015年9月28日に厚労省から製造販売承認を受け、2016年6月13日に発売開始されました。
ザガーロとプロペシアの違いを比較「フィナステリドを有効成分とするプロペシア」に次ぐ第二のAGA治療薬として注目され、AGAの原因物質であるDHTの生成に必要な5α還元酵素のⅡ型しか阻害しないフィナステリド(プロペシア)に対してデュタステリド(ザガーロ)はⅠ型とⅡ型の両方を阻害することで、よりDHTの生成の抑制が強く、治験で増毛本数が1.6倍という結果があることから効果の期待度の高さでも注目されています。
ミノキシジルタブレット
主成分:ミノキシジル
効果 :血流を促進し毛母細胞を活性化、発毛を促す
副作用:初期脱毛/めまい/むくみ/体毛の増加/肝機能障害など
ミノキシジルの内服薬「ミノタブ(ミノキシジルタブレット)」は、外用薬よりも高い効果が期待できます。
これは飲み薬として体内に吸収されたミノキシジルが、頭皮にある細動脈を拡張させる為です。
細動脈の血流が良くなると、その先の毛細血管にまで栄養が行きわたるようになります。発毛をつかさどる「毛乳頭細胞」に十分な栄養が供給され、髪の毛の成長が促進される仕組みです。
ミノキシジル外用薬は細い「毛細血管」を拡張するのに対し、ミノタブは毛細血管よりも太い血管「細動脈」を広げます。
ミノタブは外用薬と比べて血液が流れやすくなる為、発毛効果も実感しやすいと言えます。
ミノタブは、一錠あたり2.5mg・5mg・10mgを含有したものが流通しています。
2.5mgからはじめて、効果に応じて5mg、10mgと変えていきますが、10mgになると効果も高いですが、リスクも高くなるので、5mgまでに抑えたほうが無難です。
ミノキシジル外用薬
ハゲが気になる部分へピンポイントに塗布する薬です。
外用薬としてよく知られているのが、発毛効果に優れたミノキシジルで、日本皮膚科学会のAGA診療ガイドラインにおいて、最高Aランクと推奨されています。
ミノキシジルは、1960年代にアメリカのアップジョン社(現在のファイザー)が降圧剤として開発した血管拡張薬の成分です。
ミノキシジルを内服すると、体内の血流が良くなるという効果があります。
一方、副作用として体毛が濃くなるという症状が現れた為、脱毛症を回復する効果が見出されました。
その為、アップジョン社は発毛剤への転用を行い、1980年代にハゲや脱毛症の治療薬としてミノキシジル外用薬「Roaine(ロゲイン)」が販売となった流れです。
現在は、Roaine(ロゲイン)のジェネリックである、KIRKLAND(カークランド)も安価で販売されております。
KIRKLAND(カークランド)は、頭皮に直接塗布する液体タイプのAGA治療薬です。
Roaine(ロゲイン)と同じ有効成分「ミノキシジル」を5%配合しています。
KIRKLAND(カークランド)とは、大手スーパーマーケットのCOSTCO(コストコ)のプライベートブランドで、アメリカでは高い評価から多くの方に支持されています。
個人輸入でも安価で入手することができます。
また、ミノキシジルの外用薬は、日本でも認可されていて、発毛剤としての効果が認められている唯一の薬です。
ミノキシジルを使うことで、頭皮の毛細血管の血流を促進し、毛根の細胞が活性化、発毛と髪の成長が促されます。
日本ではミノキシジルの濃度5%までしか購入することができませんが、個人輸入を使えば6%以上のミノキシジルも入手することができます。
アメリカで大人気のFOLLICS(フォリックス)シリーズでは、ミノキシジル16%まで取り扱っていますので、ミノキシジル16%を利用すれば、発毛効果は絶大です。
ミノキシジルとフィナステリドまたはディタステリドの併用
ミノキシジルにはAGAの進行を抑制する効果はありません。AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンのバランスの乱れによって引き起こされる病気です。
一方、ミノキシジルは髪に栄養を送る毛細血管の流れを良くする効果があるだけなので、AGAを根本的に改善する効果はありません。
しかし、男性ホルモンのバランスを整える効果があるハゲ治療の内服薬(フィナステリドやデュタステリド)と併用することで、効果的なハゲ治療が可能となっています。
フィナステリドやデュタステリドが1日1回の服用に対して、ミノキシジル(外用)は1日2回の塗布が必要です。
ミノキシジルを塗布する朝晩いずれかのタイミングに合わせて、フィナステリドの服用を行うのがおすすめです。
ミノキシジルの塗布間隔は、なるべく12時間を目安に空けましょう。
頭皮の健康を保つ為に、1日1回は洗髪を行うことが推奨されています。
洗髪を行う場合には、洗ってから塗りましょう。
就寝する際には薬の塗布を行ってから、2~4時間の間隔を空けるのがベストです。
効果を実感できるまでには連日投与を続けて6ケ月~1年程度の期間を要すのが一般的ですので、効果を出すには最低でも6か月間は続ける必要があります。
注入薬(メソセラピー・HARG療法)
注入治療には種類があり、メソセラピーやHARG療法といった治療名で行われています。
頭皮や毛根を再生させる効果のある薬剤を頭皮に直接注入することで、ヘアサイクルを正常に戻し、発毛を促進させます。
植毛(自毛・人工毛)
ハゲが気になる部分に自分の髪の毛や人工の毛髪を植えつける施術です。自毛植毛の場合は、男性ホルモンの影響を受けにくい後頭部の毛を、生え際や頭頂部分に移植します。
人工毛植毛は、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維からできている人工毛を移植します。
なお、人工毛植毛は日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、評価がDランクと低く、施術すべきではないとされています。
AGA治療はハゲの進行度で決まる
AGAの進行度合いはいくつかのパターンで分類されており、人によってその過程は異なります。
その進行パターンをI型からVII型に分類した指標が「ハミルトン・ノーウッド分類」と言います。
この分類から、AGAがどの程度進んでいる状態なのか、どういった治療がいいかを判断することができます。
症状が進行すると毛母細胞が死んでしまう
この分類においてⅢ型までであれば、髪の毛を形成する毛乳頭や毛母細胞が生き残っている可能性が高い傾向にあります。
治療をすれば自毛が徐々に増えていき、ハゲの改善が期待できるでしょう。
しかし、症状が進行すると毛母細胞が死んでしまっているケースが多く、内服薬・外用薬では発毛効果に時間がかかる可能性があります。
その場合は植毛という手段もありますが、自由診療かつ外科手術なので、他のAGA治療と比べて高額な治療費がかかります。
また、発毛効果を実感するまでに時間がかかる為、根気強く治療を続ける必要があります。
このように、早期段階から治療すれば十分な治療効果を感じることができますが、症状が進行すればするほど治療期間も長く、経済的にも身体的にも大きな負担がかかってしまいます。
その為、ハゲの症状が気になったら、一刻も早くハゲ治療に着手すべきなのです。
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