AGAは進行性の脱毛症であるため、今のところ完治させることは難しいとされています。
AGA治療は、発毛とAGAの進行抑制によって、髪の毛量低下を気にしないで生活するための治療です。
AGAの原因であるジヒドロテストステロンの産生を抑制するためには、フィナステリドやデュタステリドなどの治療薬が必要です。そしてその効果を持続させるためには服用を継続する必要があり、中止すれば薬はカラダから速やかに排泄されます。
フィナステリドやデュタステリドはAGAの進行を食い止める治療なのです。
一方、ミノキシジルは髪をつくる毛母細胞の分裂・増殖を促進するので、髪が太く、早く伸びるようになります。また産毛を成長する硬毛まで育てます。
ただし、ミノキシジルも投与を中止するとその効果はなくなり、再度AGAが進行し始めます。
AGA治療の目的は「進行を遅らせ現状を維持する」ことと「髪を太く、早く伸ばす」のふたつで、20歳のころの髪の毛量に完全には戻らないので、AGAが完治するわけでもありません。
AGA治療を受ける際は、この点も十分に理解しておくことが大切です。
AGAになると約2~6年ある髪の毛を太く長く伸ばす成長期が徐々に短くなっていきます。
仮に4年のヘアサイクルが2年になると、単順計算で1日あたりの抜け毛の量が倍になり、そのことで初期症状としては抜け毛の増加が感じられます。
しかしながら、髪が抜けた毛根から新たに髪が生えてくるので、急激な髪のボリュームの低下はAGAの初期段階では認められません。
ただ、更にAGAの症状が進行すると、成長期において本来は太くなるべき髪が、毛根の委縮により太くならず細い髪の毛のまま、時には産毛のまま太くなることなく一生を終える「毛髪のミニチュア化」を引き起こします。
これにより頭髪ボリュームとしての髪の毛1本の価値は下がり、髪のボリュームを作れないミニチュア化した産毛の様な髪が増えることで、髪の本数自体は変わらないにも関わらず頭頂部や前額部の頭皮が露出する状態が徐々に目立つようになっていきます。
フィナステリドは抜け毛防止の効果があることから守りの薬で、 ミノキシジルは発毛の効果があることから攻めの薬になります。
AGA治療の治療薬であるフィナステリドとミノキシジルはどちらも薄毛の有効成分ですが、それぞれ効果が 異なります。
- フィナステリド
- ミノキシジル
- フィナステリドとミノキシジルの費用
- フィナステリドとミノキシジルの副作用
- フィナステリドとミノキシジルの詳細
- フィナステリドとミノキシジルの入手方法
- フィナステリドとミノキシジルどちらがいいのか
フィナステリド
フィナステリドはAGAの根本原因であるジヒドロテストステロンというホルモンの発生を抑える効果があります。
髪の毛は生成してから抜けていくまで通常2〜6年なのですが、ジヒドロテストステロンによって数ヶ月〜1年となってしまいます。
ジヒドロテストステロンの発生を抑えることで髪の毛の寿命が伸び、結果的に抜け毛が減ることになります。
そのため、フィナステリドは抜け毛防止の効果があります。
ミノキシジル
ミノキシジルは頭皮の血管を拡張させ、頭皮に栄養を送り込みやすくする効果があります。
また、最近の研究ではAGAが原因で小さくなった毛包の中の毛母細胞を活性化することで、育毛・発毛を促進する因子を増加させる効果もあることが分かりました。
このように、頭皮の血管を拡張や毛母細胞を活性化といったことから育毛・発毛の効果があります。
フィナステリドとミノキシジルの費用
フィナステリドを含む治療薬
プロペシア
市場相場:8,000円~10,000円/月
フィナステリド
市場相場:3,800円~5,000円/月
ミノキシジルを含む治療薬
ミノキシジルタブレット
市場相場:8,000円~10,000円/月
ミノキシジル外用薬
市場相場:5000円〜20,000円/月
フィナステリドを含む治療薬はほとんどが内服薬です。
代表的な治療薬としてプロペシアがあります。
また、これのジェネリック製品にあたるのがフィナステリド治療薬です。
一方、ミノキシジルには外用薬が一般的ですが内服薬もあります。
ミノキシジルの外用薬はドラックストアなどにおいている発毛剤です。
テレビCMなどもやっているので誰もが一度は目にしたことがあるかと思います。
ただし、ドラックストアではなくAGAクリニックなどで処方してもらえるより高い効果の期待できる外用薬もあり、商品のミノキシジルの含有率やメーカーによって費用にばらつきがあります。
また、ミノキシジルの内服薬は代表的なものにミノキシジルタブレットがあり、外用薬より効果が高いとされています。
これらフィナステリドやミノキシジルの治療薬で治療していく場合には、フィナステリドのみ、もしくは、フィナステリドとミノキシジルを併用するといった方法になってくるため、予算や薄毛の進行状況に応じて、どちらかを決めていく必要があります。
フィナステリドとミノキシジルの副作用
フィナステリドの副作用
・性欲の減退
・勃起機能不全
・射精障害
・精液量の減少
ミノキシジルの副作用
・初期脱毛(外用薬)
・頭皮のかゆみ、アレルギー反応(外用薬)
・初期脱毛(内服薬)
・肝臓への影響(内服薬)
・多毛症(内服薬)
上記などの副作用として報告されています。
フィナステリドは男性器への副作用、ミノキシジルは血管や血圧への副作用が一般的にいわれています。
そのため、フィナステリドは男性胎児や思春期前の男子の外性器の発育に大きな影響を与えることを懸念してフィナステリドの適応は20歳以上の男性に限られており、妊婦または妊娠している可能性のある女性、授乳婦への投与は禁忌となっています。
ただし、フィナステリドによって性欲の減退、勃起機能不全、射精障害、精液量の減少などが認められたものはなく、ほとんどの症例で投与を中止することなく症状が消失しているようです。
ミノキシジルの場合は、血管や血圧に副作用が起きやすいものの、内服薬と外用薬で
副作用の症状が異なるところがあります。
外用薬においては頭皮の痒みが一番多い副作用です。
ミノキシジルは血管拡張作用により頭皮や髪の毛に栄養を送り込むため、頭皮の血流が増加することで痒みを誘発するのです。
また、適正量を超えて過剰に使用することで、頭皮に吸収されずに残存した薬剤が原因で「痒み」を引き起こす場合もあるので、使い過ぎには注意が必要です。
内服薬に関しては、外用薬より細胞への浸透が良いため、副作用の出現の可能性は若干上がります。
よく起こる症状としては、最初の1~2ヵ月は初期脱毛がよくみられますが3ヶ月目からは発毛の効果を実感する方がほとんどです。
また、髪の毛以外の毛も生えてくるといった多毛症も副作用としてよく見られる症状です。
フィナステリドとミノキシジルの詳細
フィナステリド
効果:抜け毛防止
費用:3,800~10,000円/月
副作用:性欲の減退、精液量の減少
入手方法:医師による処方、個人輸入
ミノキシジル
効果:育毛、発毛
費用:5,000〜20,000円/月
副作用:初期脱毛、多毛症
入手方法:医師による処方、ドラッグストア、個人輸入
フィナステリドとミノキシジルはこのような違いがあります。
では具体的に何が、どのぐらい違うのか?
一つ一つ解説するのでご覧ください。
このように治療薬である以上、副作用のリスクはあります。
とはいえ、副作用の可能性は小さくあくまでも可能性の問題なので、全くもって副作用が出ない方が大多数です。
フィナステリドとミノキシジルの入手方法
フィナステリド、ミノキシジルはAGAクリニックで処方してもらうことが可能です。
フィナステリドは病院やAGAクリニックなどでしか入手が難しいのですが、ミノキシジルの外用薬はドラッグストアや通販で簡単に入手することができます。
ただし、AGAクリニックで処方されるものより、ミノキシジルの含有率が少なく効果も
期待できません。
このようにミノキシジルの外用薬は効き目がいまいちといったデメリットはあるものの簡単にできるといったメリットがあります。
一方、ミノキシジルの内服薬は基本的にフィナステリドと同じく、病院やAGAクリニックなどでしか入手できません。 ただし、通販サイトなどの個人輸入で海外から取り寄せることで入手は可能です。
フィナステリドとミノキシジルどちらがいいのか
フィナステリドとミノキシジルでは、それぞれ効果が異なるため、どちらがいいということはありません。
ただし、AGA治療を始めるのであればフィナステリドの服用は必須となります。
その上で、ミノキシジルを併用するかを検討するようにしてください。 フィナステリドは抜け毛予防の効果があるため、いわばこれ以上薄毛を進行させない現状維持のための治療薬で、AGAの根本原因でもあるジヒドロテストロンの生成を抑えます。
一方、ミノキシジルは発毛や育毛を促進させる薄毛改善の治療薬です。
このように、フィナステリドで現状維持を保ちながら、ミノキシジルで改善を
促していくことが重要になってきます。
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